チャットボットの種類を調べると、シナリオ型、AI型、FAQ型、辞書型、選択肢型と名前が並びます。読み終わっても、自分の店にどれが合うのかは分からないままです。

種類が多く見えるのは、書き手ごとに分け方の軸が違うからです。整理すると軸は3つしかありません。回答の仕組み、使う目的、置き場所です。

そして選ぶときは、この順番が逆になります。仕組みから選ぶのではなく「どんな用件を、どこで受けたいか」から決めると迷いません。中小のお店・会社の目線で、3つの軸と決め方の順番を整理します。

チャットボットの種類は「仕組み・用途・置き場所」の3軸で分かれる

まず、世の中の種類一覧が噛み合わない理由から。同じ一覧に、性質の違う言葉が混ざって並んでいるためです。

  • 「AI型」は仕組みの話(回答をどう決めるか)
  • 「FAQ型」は用途の話(何のために使うか)
  • 「LINEボット」は置き場所の話(どこに置くか)

この3つは並べて比べるものではなく、掛け合わせるものです。たとえば当社の「AI相談窓口bot」は、用途はお客様対応、置き場所は自社サイト、仕組みはAI型という組み合わせになります。1つの製品が3軸すべてに位置を持ちます。

だから「AI型とFAQ型はどちらがいいですか」という質問には答えが出ません。縦軸と横軸を比べているからです。

軸1・回答の仕組みで分ける(シナリオ型/AI型/生成AI型)

いちばんよく紹介される軸です。回答をどうやって決めるかで3つに分かれます。

シナリオ型:ボタンで道順をたどる

「ご予約」「営業時間」といった選択肢を出し、選んだ先へ案内します。用意した内容しか返さないので、誤った回答は出ません。反面、聞きたいことが選択肢に無いとお客様は行き止まりに突き当たります。

AI型:質問の意味をくみ取り、用意した回答から選ぶ

「土曜やってる?」と「週末の営業時間を教えて」を同じ質問として扱い、登録済みの回答から合うものを返します。文章を作るのではなく選ぶので、内容は人が用意したものから外れません。

生成AI型:その場で文章を作る

ChatGPTのように、その場で回答文を組み立てます。会話は自然ですが、事実でないことをもっともらしく答える場合があります。AI insideが2024年10月に発表した調査(生成AI導入担当218名)では、技術面に不安があると答えた人の59.2%が、この誤った回答の発生を不安の理由に挙げ、最多でした。

ここで、シナリオ型の行き止まりも軽い問題ではありません。ラクスが2025年8月に発表した調査(1,008名)では、72.5%が自己解決できず結局は人への問い合わせに移っています。答えを間違えないことと、たどり着けることは、どちらも必要です。仕組み3種類の違いはチャットボットの仕組み3種類で詳しく解説しています。

軸2・使う目的で分ける(お客様対応/社内の問い合わせ/配信)

次に、誰の何を減らすために置くかです。ここが決まらないまま製品を比べると、必要のない機能にお金を払うことになります。

  • お客様対応型:営業時間、料金、予約など、来店前のお客様の質問に答える
  • 社内問い合わせ型:経費申請の方法や就業規則など、従業員から総務・情シスへの質問に答える
  • 配信型:キャンペーンやクーポンを送る。会話ではなく告知が中心

お店や中小企業が最初に必要とするのは、ほぼお客様対応型です。PRIZMAが2025年4月に発表した調査(501名)でも、チャットボットに任せている対応内容の最多は「よくある質問」で53.2%でした。まず効くのは、毎日同じ質問に答え直す時間をなくすことです。よくある質問の自動化はFAQを自動化して問い合わせを減らすにはにまとめました。

軸3・置き場所で分ける(自社サイト/LINE/社内チャット)

3つ目は、どこに置くかです。同じ仕組みでも、置き場所が変わると届く相手が変わります。

  • 自社サイト:ページの右下に出るタイプ。登録も友だち追加も要らず、見に来た人がその場で聞ける
  • LINE:LINEヤフーの発表では、2025年12月末時点の国内月間利用者数は1億を突破。ただし届くのは友だち登録済みの相手だけ
  • 社内チャット:SlackやTeamsに置き、従業員の質問に答える

LINEは強力ですが、登録という一手間が先に立ちます。まだ来店したことのないお客様は、ほとんど登録していません。

そのお客様がどこにいるかというと、サイトを見ている最中です。Tayoriが2025年に発表した調査では、問い合わせようとしたのに実際にはしなかった人が43.7%おり、理由の最多は「営業時間外だった」で19.0%でした。聞きたいと思った瞬間はサイト上にあり、そこで受け止められないと問い合わせは消えます。既存のお客様への案内はLINE、初めての人の疑問は自社サイトという住み分けが現実的です。

選ぶ順番は「用途 → 置き場所 → 仕組み」

3軸が見えたら、決め方は上から順に3つの質問に答えるだけです。

  • 1. 減らしたいのは誰からの問い合わせか。お客様なら、必要なのはお客様対応型です。社内向けの高機能な製品は候補から外れます
  • 2. その人は今どこにいるか。来店前のお客様ならサイト上。既存客への再来店の案内が主目的ならLINEです
  • 3. 間違えたら困る内容か。料金、予約、診療内容のように誤りが実害になるなら、その場で作文させない仕組みを選びます

この順で絞ると、候補は自然に数個まで減ります。逆に仕組みから入ると、自社に必要のない機能まで検討することになり、判断がつかなくなります。判断基準はAIチャットボットの選び方でも整理しています。

種類選びでよくあるつまずき2つ

多機能な種類ほど良いと思ってしまう

社内問い合わせにも配信にも対応する製品は、価格も運用の手間も相応に上がります。使うのが「よくある質問への回答」だけなら、その差額は毎月払い続ける無駄になります。価格の考え方はチャットボットの料金相場にまとめました。

生成AI型に全部答えさせようとする

自然に会話できる分、任せたくなります。ただ、料金や予約の可否をその場で作文させると、店として言っていないことがお客様に伝わる恐れがあります。雑談や社内の下調べには向きますが、お客様への確定情報の案内は、人が用意した回答から選ばせるほうが安全です。

「AI相談窓口bot」はどの種類か

当社のサービスも、3軸に当てはめると位置がはっきりします。用途はお客様対応、置き場所は自社サイト、仕組みはAI型です。

  • AIに作文させず、用意したQ&Aから選ぶ。言い回しが違っても意味をくみ取って選ぶので、行き止まりが出にくく、書いていないことは答えません
  • 使うほど当たるようになる。ボタン、言い換えの記録、キーワード、AIの順に照合し、答えられた言い換えは次回から即座に使われます
  • 質問に答えて終わりにしない。会話の中でGoogleカレンダーの空き枠を出して予約を確定し、二重予約を防ぎ、前日にリマインドを送ります。キャンセルは確認画面つきの専用ページで受け付けます
  • 答えられなかった質問は毎朝メールで届く。その回答を足していけば、翌日から答えられるようになります
  • 料金は初期50,000円・月額5,000円(いずれも税込)。設置、初期Q&A作成、予約カレンダー連携、月々の運用サポートまで含みます

逆に、LINEでの一斉配信を主軸にしたい場合や、社内ヘルプデスクを整えたい場合は、その用途に特化した製品のほうが向いています。3軸で見れば、得意な場所が違うだけだと分かります。

まとめ:種類は掛け合わせ、選ぶ順番は用途から

チャットボットの種類は、仕組み・用途・置き場所という3つの軸の掛け合わせで決まります。一覧を眺めても決まらないのは、性質の違う言葉が同じ列に並んでいるからです。

選ぶときは軸を逆にたどります。減らしたい問い合わせは誰からか、その人はどこにいるか、間違えたら困る内容か。この3つに答えれば、自分の店に要る種類は決まります。

お客様対応を自社サイトで、誤りを出さずに受けたい。そこに予約まで含めたい。そう決まった方は、AI相談窓口botの内容をご覧ください。ご相談は無料です。