お店や事務所のネット予約は、Googleカレンダーの「予約スケジュール」機能を使えば無料で始められます。空き時間を設定して予約ページのリンクをお客様に渡すだけで、選ばれた日時が自動でカレンダーに入ります。
ただし、無料でできるのは「予約を受け付ける」ところまでです。作れる予約ページは1つだけで、前日に届くリマインダーメールは有料プランの機能です。予約前の「駐車場はありますか?」といった質問にも、予約ページは答えられません。
この記事では、予約スケジュールの作り方と無料版の限界を整理したうえで、限界にぶつかったときに使い慣れたGoogleカレンダーを手放さずに自動化を足す方法を紹介します。
Googleカレンダーを予約システムにする手順(無料・3ステップ)
「予約スケジュール」は、Googleカレンダーに最初から入っている機能です。個人の無料アカウントでも使えます。
- Googleカレンダーを開き、「作成」から「予約スケジュール」を選ぶ
- 予約枠の長さ(30分・60分など)と、受け付ける曜日・時間帯を設定する
- できあがった予約ページのリンクを、ホームページやSNSに貼る
お客様がリンクを開くと、空いている枠だけが表示されます。名前とメールアドレスを入れれば予約は完了。予定は自動でカレンダーに入り、埋まった枠は選べなくなります。電話で聞いた予約をカレンダーへ手で書き写す作業が、まるごとなくなります。
無料版でできないこと
便利な機能ですが、無料アカウントにははっきりした線引きがあります。Googleの公式案内によると、次の機能は有料プラン(Google WorkspaceやGoogle Oneプレミアム)の扱いです。
- 予約ページは1つだけ:「カット60分」「カラー120分」のように、メニューごとにページを分けられません
- リマインダーメールの自動送信:前日に「明日◯時にお待ちしています」と知らせるメールは、無料版では送れません
- 事前決済や予約フォームの追加項目:Stripe連携での支払いや、質問項目のカスタマイズも有料の機能です
この中でいちばん痛いのがリマインダーです。首都圏の300名に聞いた調査(OREND・2025年9月)では、5人に1人に無断キャンセルの経験があり、理由の最多は「予約自体を忘れていた」でした。忘れを防ぐ前日リマインドこそ予約管理の要なのに、無料版では手が届きません。リマインドの効果と送り方は予約リマインドの送り方と例文で詳しく書いています。
もう1つ、機能表には出てこない弱点があります。予約ページは、予約以外の用件に何も答えられないことです。「駐車場はありますか」「初回は何を持っていけばいいですか」といった予約前の質問は、結局これまでどおり電話やメールで受けることになります。
限界にぶつかったら――「乗り換える」か「足す」か
予約が増えて無料版が手狭になったとき、道は2つあります。
道1:専用の予約システムに乗り換える
予約システムを導入すれば、複数メニューやリマインド、事前決済まで一通りそろいます。ただし、予約の台帳はそのシステムの管理画面に移ります。プライベートの予定はGoogleカレンダー、仕事の予約はシステムの画面と、毎日見る場所が2つに分かれる。カレンダー連携のあるシステムでも、慣れた画面を中心にした運用は崩れます。
道2:Googleカレンダーを台帳のまま、チャットボットを足す
私たちが提供している「AI相談窓口bot」は、こちらの考え方で作っています。予約の台帳は、いまお使いのGoogleカレンダーのままです。ホームページに貼ったチャットボットがお客様の相手をして、空き枠の計算からカレンダーへの書き込みまでを自動で行います。
- お客様はチャットの中で空き枠を選んで予約。確定の直前にもう一度空きを確かめるので、二重予約は入りません
- 前日のリマインドメールを自動で送信。メール内のリンクから確認画面つきのキャンセルページに進めるので、「連絡しづらいから黙ってキャンセル」を減らせます
- 「駐車場はありますか?」のような予約前の質問には、用意したQ&Aから選んで答えます。AIがその場で作文しないので、ウソの案内をしません
お店側の毎日は変わりません。予約が入ればいつものGoogleカレンダーに予定が現れ、キャンセルされれば消えます。予約機能の全体像はチャットボットの予約機能でできることにまとめました。料金は初期50,000円・月額5,000円(いずれも税込)で、予約連携もリマインドも込みです(詳しくはチャットボットの料金相場へ)。
どちらを選ぶか、3つの目安
- 無料の予約スケジュールで十分:メニューが1種類で、予約前の質問もほとんど来ない
- 予約システムに乗り換え:事前決済やスタッフごとの指名予約など、予約まわりの機能を幅広く使いたい
- チャットボットを足す:Googleカレンダーの運用は変えたくない。そのうえでリマインドと質問対応を自動にして、電話と無断キャンセルを減らしたい
まず無料の予約スケジュールで始めて、リマインドや質問対応が欲しくなったら足す。この順番なら費用のムダがありません。
まとめ:受付は無料でできる。守らせる仕組みはその先にある
Googleカレンダーの予約スケジュールを使えば、予約の受付は今日から無料で始められます。ただし予約ページは1つ、前日リマインドは有料、質問には答えられない――「受け付けた予約を守ってもらう仕組み」は無料版の外にあります。
そこで行き止まりを感じたら、カレンダーを捨てて乗り換える前に、Googleカレンダーを台帳のまま自動化を足す道を思い出してください。無断キャンセルを減らす手立ての全体像は無断キャンセル(ドタキャン)対策4選でも紹介しています。